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院長インタビュー

かかりつけ医として半世紀以上
内視鏡技術で広がる診療の可能性
松本医院の歴史についてお聞かせください
松本医院は1965年に私の祖父が外科医として開業し、2025年で60周年を迎えることができました。半世紀以上もの長きにわたり地域の皆様に支えられてきたことに、心から感謝しております。2024年に私が医院を引き継いでからは、内視鏡検査などの新しい検査や設備を導入し、診療の幅を広げてきました。
当院は開業以来、小さなお子様からご年配の方まで、幅広い年齢層の患者様にご来院いただける「かかりつけ医」として、地域に根差した医療を提供することを大切にしてきました。これからも地域の皆様の健康を守るため、身近な存在であり続けたいと思っています。
クリニックの特徴・特色は?
当院は私の専門である内科・消化器内科をメインとしながらも、肝臓内科、皮膚科、小児科、外科と幅広い診療に対応しています。これは地域のかかりつけ医として、患者様の様々な症状に1箇所で対応できるようにという考えからです。
当院に来られる患者様の中には、複数の症状を抱えていらっしゃる方も少なくありません。例えば、胃の調子が悪くて来院された方が「実は腰も痛い」とおっしゃった場合、その場でリハビリも提案できるなど、ワンストップで診療が完結するよう心がけています。
地域の特性に合わせた診療体制を整えることで、患者様の負担を減らし、継続的な健康管理をサポートすることが当院の強みだと考えています。

患者様の命を救う内視鏡専門医
海辺では魚を掬う釣り人に
消化器内科を専門に選んだ理由は?
消化器内科を選んだ最大の理由は、非常に幅広い疾患を診ることができる点です。胃腸の不調から肝臓の病気まで、日常生活で多くの方が抱える様々な症状に対応できることに魅力を感じました。
また、内視鏡という精密な検査技術に強く興味を持ったこともきっかけの1つです。医師として長くキャリアを続けていくためには、自分が心から面白いと思える分野を選ぶことが大切だと考えました。消化器の病気は早期発見・早期治療が特に重要な分野であり、患者様の健康を守るために直接的に貢献できる点にもやりがいを感じています。
趣味や休日の過ごし方は?
のんびり釣りをして過ごすことが趣味です。魚たちと過ごす時間が好きで、心が落ち着きます。新婚旅行では海の綺麗なニューカレドニアを選んだのですが、ダイビングの後すぐに水族館に行き、妻に呆れられてしまいました(笑)。
診療の合間に患者様と釣りや海の話で盛り上がることもあります。自然な会話を通じて信頼関係を築けるのも地域のクリニックならではの魅力だと感じています。釣り好きな患者様がいらっしゃいましたら、ぜひお気に入りのポイントや釣果のお話を聞かせてください。

「痛くなかった」その声が命を救う
熟練の技術が支える予防医療
内視鏡検査で意識しているポイントは?
患者様の苦痛を最小限に抑えながら、精度の高い検査を提供することです。特に大腸カメラ検査では、長い腸管の奥まで内視鏡を挿入する技術と、病変を見落とさない観察眼が求められます。患者様の苦痛を最小限に抑えながら精密な検査を行うには、熟練した技術が必要ですが、その技術を磨いていくプロセスに大きなやりがいを感じています。
「痛くなかった」「楽に受けられた」という患者様の言葉が、何よりの喜びです。当院では患者様の負担を減らすため、内視鏡技術の向上と検査環境の改善に日々努めています。
がん検診の重要性についてどうお考えですか?
長年の医師経験の中で、数多くのがん患者様を診てきました。症状が出てから受診される方の中には、すでに助からないほどがんが進行しているケースも多く「もう少し早く発見できていれば…」と、何度も歯がゆい思いをしました。進行胃がんの患者様が続けて来院されるケースがあり、心が痛みます。
早期の消化管がんであれば、内視鏡検査で発見と治療ができ、完治も目指せます。だからこそ、症状のない時期からの定期的な検診が不可欠なのです。お一人でも多くの方が早期発見の恩恵を受けられるよう、当院から強く発信していきたいと思っています。

充実の院内設備と専門知識で実現する
地域の特性に合わせた医療の提供
リハビリや院内処方を行う理由は?
当院へ来られる患者様の中に、腰痛や膝の痛みなどで悩まれている方が多いことが気になっていました。診察・リハビリ・お薬の受け取りまですべて院内で完結できるようにしたのは、こうした方々の負担を考えてのことです。
また、リハビリに通われている患者様同士の交流が生まれ、自然とコミュニティができていることも価値あることだと感じています。患者様の生活環境や地域特性を考慮した医療サービスを提供することが、地域医療の重要な役割だと思います。
肝臓専門医の資格もお持ちですよね?
そうです。肝臓専門医としての知識と技術を活かし、脂肪肝や肝炎、肝硬変などの肝疾患に対する専門的な診療を行っています。特にC型肝炎のインターフェロンフリー治療に対応しているのは大きな特徴で、従来の治療法で改善できなかった方にも新たな選択肢を提案できます。
肝臓は「沈黙の臓器」と言われるように、病気があっても症状が出にくいという特徴があります。そのため、健診で少しでも異常値が出た場合には、当院での詳しい診察と検査をおすすめしています。

治療を超えた健康づくりのパートナー
60年の信頼と共に未来へ
クリニックとしての今後の展望は?
患者様のQOL(生活の質)向上と健康維持を目的とした自費診療メニューの充実を考えています。例えば気軽にお試しいただける注射・点滴メニューを増やすことで、疲労回復や肌質の改善など、通常の診療ではカバーしきれないお悩みも解消できるようになると思います。
また、がん検診の啓発活動にさらに力を入れ、特に内視鏡検査の重要性を地域の皆様に広く知っていただけるよう努めていきたいと思います。当院へ通ってくださっている患者様の中から進行がんを出さないことが、私の目標であり、願いでもあります。
最後に患者様へのメッセージをお願いします
当院は単に病気を治療するだけの場所ではなく、患者様の生活や健康全般をサポートする「健康のパートナー」でありたいと考えています。病気の話だけでなく、日常生活のお話などもうかがいながら、より良い健康づくりのお手伝いをしていきたいです。
「何となく調子が悪い」という漠然とした症状でも構いません。早期発見・早期治療のためにも、お気軽に当院にご相談ください。皆様の健康と笑顔のために、これからも精一杯診療に取り組んでまいります。