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胃がん
胃がんとは?

胃がんは、胃の内側を覆う粘膜から発生するがん(悪性腫瘍)です。初期段階では自覚症状がほとんどなく、進行すると様々な症状が現れます。日本人に多い消化器がんの1つで、かつては死亡原因の第1位でしたが、食生活の改善やピロリ菌対策、早期発見の取り組みにより減少傾向にあります。しかし、依然として多くの方が罹患していることに変わりありません。
胃がんは早期に発見できれば内視鏡治療などで完治する可能性が高いため、定期的な検診が非常に重要です。胃の不調を感じる方や、健康診断を希望される方は、どうぞお気軽に大阪府松原市・岡・新堂・立部の松本医院にご相談ください。
胃がんの主な症状
初期症状
早期の胃がんではほとんど症状がなく、健康診断や人間ドックで偶然発見されることも多いです。
進行した際の症状
みぞおちの不快感・痛み
胃がんが進行すると、みぞおち付近に不快感や痛みが生じることがあります。
胃もたれ・膨満感
食後に胃がもたれる感覚やお腹の張りが続くことがあります。
吐き気・嘔吐
特に胃の出口(幽門部)付近の胃がんでは、胃内容物がきちんと消化されずに留まるようになり、吐き気や嘔吐が起こることもあります。
食欲不振・体重減少
上述の症状によって食べる意欲が減り、それに伴って体重が減少することもあります。
出血症状
がんからの出血により、吐血や下血(コールタールのような黒色便)が見られることがあります。また、貧血の症状(めまい、疲れやすさなど)が現れることもあります。
胃がんの原因
ピロリ菌感染
胃がんの主な原因の1つです。一度感染したピロリ菌は自然治癒せず、慢性的な感染により胃粘膜の正常な機能が損なわれます(慢性胃炎・萎縮性胃炎)。この状態がさらに放置されると「腸上皮化生(※)」という胃粘膜の変性が起こり、胃がんのリスクを高めてしまいます。
(※)胃の粘膜が腸の粘膜に似た状態に変化すること
食生活
塩分の多い食事、加工食品の多食、野菜や果物の摂取不足などが胃がんのリスクを高めます。特にインスタント食品をよく食べる方や外食の多い方は、知らず知らずのうちにこれらに該当していることが多いです。
喫煙・飲酒
喫煙や過度の飲酒が習慣化している方は、そうでない方と比べて胃がんのリスクが高い傾向があります。
家族歴
家族に胃がん患者がいる場合、胃がんになるリスクが高まります。
胃がんの検査と診断
胃カメラ検査
内視鏡を使って胃の内部を直接観察し、がんの疑いのある部位を発見します。同時に組織検査(生検)を行い、確定診断を得ることもできます。
バリウム検査
バリウムを飲んでX線撮影を行い、胃の形や粘膜の変化を調べます。胃がんでも広く行われている検査ですが、初期の胃がんなどの小さな病変は発見できないことがあり、胃がんの確定診断のためには胃カメラ検査が必要になります。
血液検査
血液の成分から貧血の有無や腫瘍マーカー(※)を調べます。
(※)がん細胞によって作り出されるタンパク質
胃がんの治療
胃がんの治療は、がんの進行度(ステージ)や患者様の全身状態を考慮して実施します。基本に早く治療を開始できれば治療法の選択肢も広がり、良好な予後が期待できます。
当院の胃カメラ検査で異常が見つかった場合は、専門病院と連携して最適な治療をご案内します。早期発見は治療成績に大きく影響しますので、定期的な検診を心がけましょう。
内視鏡治療
初期の胃がんで病変部が小さく、転移を起こしていないものであれば、内視鏡を用いて粘膜ごとがんを切除します。日帰り、あるいは短期間の入院で手術を行うことができ、胃を温存できるメリットもあります。
手術療法
がんの広がりに応じて、胃の一部または全部を切除します。お腹を切って行う開腹手術のほか、近年では腹腔鏡手術などの低負担な手術も増えておりますので、患者様の状態に応じて最適な方法が選択されます。
化学療法(抗がん剤治療)
経口薬や点滴で薬剤を投与します。進行した胃がんや手術前後の補助療法として行われます。
放射線療法
特殊な放射線を使ってがん細胞を死滅させ、増殖を抑えます。手術と組み合わせるほか、痛みなどの症状緩和のために行われることがあります。